バストアップサプリ、プエラリアがネット上から姿を消す?

バストアップサプリ、プエラリアがネット上から姿を消す?

2017年12月6日、googleは医療や健康に関連する評価方法を改善したことを発表しました。
かねてより取り上げており、さらに、2017年7月13日に国民生活センターから健康被害を指摘されたプエラリア・ミリフィカを含むバストアップサプリに関するインターネット上に氾濫する間違った情報の多くが検索結果から姿を消す形となりました。

photo credit: marcoverch Entrance bracelets – Gamescom 2017, Köln via photopin (license)

プエラリア・ミリフィカとは?

プエラリアとはタイで自生している植物です。簡単に言えば、女性ホルモンに作用する物質を含んでいます。女性ホルモンと聞くと、美容やバストアップなど良いイメージがあるため、私たち女性は気になってしまいますが、そのホルモン作用が強すぎるあまり、副作用が危惧されています。

プエラリアの副作用として、内分泌系の撹乱を起こすことが挙げられます。簡単に言えば、自力でホルモンの分泌がしにくい身体になる恐れがあるということです。

女性ホルモンはサプリメントに頼らずとも体内で分泌されます。今回の健康被害の50%以上が10代・20代の女性ですが、その若さであればプエラリアなどのサプリメントに頼らずとも十分に女性ホルモンの分泌があります。それにも関わらず、女性ホルモンを活性化させようと自らの手によってサプリメントなどを摂取し続けていると、体内で女性ホルモンを分泌する力が衰え始めます。 このホルモン分泌の衰えは不妊症の原因にもなると下記サイトでも言及されています。

要するに自力でホルモンの分泌がしにくい身体になる恐れがある

ミロエステロールという強力な女性ホルモン活性物質の存在による内分泌撹乱作用である。植物起源とはいえ、「プエラリア(ガウクルア)」に含まれるミロエステロールやイソフラボンは生体にとっては異質の化学物質(xenobiotic)であり、いわゆる環境ホルモンと同様の作用、すなわち内分泌系の撹乱を起こすことに留意する必要がある。

木下武司、「プエラリア(ガウクルア)の安全性に問題はないのか?」、生薬、薬用植物(薬草)と身近な野生植物(野草)のページ

プエラリアの健康被害

プエラリアミリフィカを含むバストアップサプリメントやクリームなどが市場に出回り始め、最近ではあらゆるところで販売されており、バストアップのためにはプエラリアが必要という認識が世に広まりつつありました。しかし、プエラリアの市場流通が増え始めた2015年から比例して健康被害も増加しています。

女性特有の生理作用に悪影響

「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品に関する危害件数の推移
「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品に関する被害者年代と危害内容

プエラリア・ミリフィカを含む健康食品に関する危害情報が 2012年度以降の5年間あまりで209件寄せられており、特に2015年度以降増加しています。
これらの中には消化器障害や皮膚障害といった一般の健康食品でもよくみられる危害事例のほかに、月経不順や不正出血といった、女性特有の生理作用に影響を及ぼしていると考えられる特徴的な危害事例が多く見受けられます。

http://www.kokusen.go.jp/ncac_index.html、独立行政法人 国民生活センター

健康被害者の50%以上は10代・20代の若い女性であり、危害内容は消化器障害や皮膚障害、月経不順や不正出血が多くあります。

10代・20代の女性のバストは大人バストへ成長段階であり、思春期ということもあって、十分にホルモン分泌が行われている健康な身体です。それなのに、プエラリア・ミリフィカを含むバストアップサプリメントを摂取することで、ホルモンの過剰分泌をまねいていしまい、健康被害が増加したと考えられます。

一方で、なかなか理想のバストサイズにならない、バストが大きくならないというコンプレックスが、簡単にすぐにバストアップできるというイメージが先行するバストアップサプリメントの摂取を促進したと考えられます。

googleの改善について

googleは2017年12月6日、Goolge ウェブマスター向け公式ブログにて、「医療や健康に関連する検索結果の改善について」というタイトルで、医療や健康に関する評価方法を改善したことを発表しました。

私たちはgoogleなどの検索エンジンを使って、様々な情報を無料で検索することができます。検索キーワードに対して、googleが定めた評価方法によってウェブサイトを評価し、より高品質なウェブサイトから順番に検索結果に表示される仕組みになっています。

しかし、大手企業が運営するいくつかのwebサイトにて、googleが定めた評価方法を逆手にとり、不正確な医療や健康に関する情報を多く公開していたことが大きな社会的問題となりました。

こうした問題を背景に、今回、googleは医療や健康に関するウェブサイトの評価方法を改善したとみます。事実、世界中に検索エンジンを提供するgoogleがこの改善を行ったのは日本だけだからです。

すでに改善は実施されており、「プエラリア」と検索すると、以前までは「効果があった!」「副作用はない」という信憑性に欠けるウェブサイトが姿を消し、wikipediaや国民生活センター、厚生労働省とった信頼できるウェブサイトが上位に現れるようになりました。

バストアップサプリについての主張

バストアップサプリを否定しているわけではありません。その安全性について十分なデータがなく、また、ヨーロッパやお隣の韓国では食品への使用が禁止されているプエラリア・ミリフィカを危惧しています。

バストアップサプリやクリームなどは、その成分表示を確認し、自身に足りない栄養素を補うかたちで使用する付き合い方は良いと思っています。

しかし、日本の法律が追いついていないために、副作用の危険がありうるものも一般的に販売されている現状に留意する必要があり、私たち個人がその情報を容易に取得するためにも今回のgoogleの健康や医療に関する評価方法の改善はかなり有意義であったと思います。

もちろん、プエラリアについて信憑性の欠けるウェブサイトが全て姿を消したわけではなく、googleの改善は今後も精度を高めていくものと思われます。