乳腺を発達させる食べ物について知りたい! 食べ物と乳腺の関係

乳腺を発達させる食べ物について知りたい! 食べ物と乳腺の関係

「乳腺」は、男女どちらの体にも存在するものです。もっとも、乳腺は「子どもに母乳を与える」という役割上、女性の性別特徴を持つ人(以下、特に必要がない場合は「女性」という表記で統一します)の体でのみ発達していきます。発達は10歳~12歳くらいから始まり、15歳程度で大人の乳房と似たようなかたちをとるようになります。男児の場合でも一時的に乳房のふくらみが見られることもありますが、そのほとんどは一過性です。

乳腺の発達に関わるものとして、「食べ物」があります。

今回は、乳腺の発達と食べ物の関係性、そして乳腺を発達させるといわれている食べ物について取り上げていきます。

バストサイズが大きい=乳腺が発達している?

「乳腺を発達させる食べ物」と「バストサイズをアップさせる食べ物」は、しばしば混同して語られます。たしかにこの2つは共通する部分も多いのですが、イコールの関係ではありません。バストサイズアップが期待できる食べ物を摂取しても、乳腺は発達しないこともあります。

この違いを知るためには、乳腺とバストの関係、そして乳腺がバストに占める割合について知っておく必要があります。

バストを構成する要素として、「乳腺」と「脂肪」があります。そして、バストを支えるものとして、「胸筋」があります。
バストの要素のなかで、乳腺が占める割合はわずか1割程度にしかすぎません。バストの9割ほどは脂肪でできているのです。

このため、乳腺を発達させたとしても、それがそのまま「バストサイズアップ」に直結する可能性は低いと思われます。もちろん意味がないわけではないのですが、「バストサイズだけをアップさせること」を目的とするのであれば、脂肪分の多い食事・カロリーの高い食事をとって胸部分の脂肪をつける方が効率がよいといえます。また、胸筋をアップさせるための良質なたんぱく質などをとっていくことも、効率のよいバストアップにつながります(より正確に言うのであれば、「良質なたんぱく質をとって運動をして、胸筋をつけることで、胸を前方に押しだせるためバストアップをはかることができる」となります)。

また、「乳腺を育てるためには女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が重要になってくる」ということから、女性ホルモンに似た成分・構造体を持つ食品の摂取が勧められるケースもあります。これにも意味はあると考えられますし、ここでもそれらの食品を積極的に取り上げていきます。しかし、「女性ホルモンの分泌量が多い人は、そうではない人に比べて絶対に胸が大きくなる」とまで言い切ることは難しいという意見を持つ医師もいます。女性ホルモンの分泌量が足りないことで乳腺が未発達状態になることはありますが、「女性ホルモンの分泌量を増やすものをとればとるほど、乳腺は発達する」とまでは言い切ることは難しいといえるでしょう。

加えて、「そもそも本当に、食べ物を理由として乳腺が発達したかどうか」を判断することは事実上不可能であることも、難しさに拍車をかけます。
私たちの体は、さまざまな要因・さまざまな影響を受けて成り立っています。乳腺を育てるためには女性ホルモンであるエストロゲンが必要ですが、そのエストロゲンの分泌量には食事だけでなく睡眠やストレスなども関わってきます。遺伝的要因も大きいですし、個人差も非常に大きいものです。このため、たとえバストサイズがアップしたとしても、その理由を「食事だけ」に求めることは難しいといえます。

もっとも、「バランスの欠いた食事」「極端なダイエット」が乳腺の発育を妨げることはたしかです。脂肪分がうまくいきわたらなくなりますし、栄養不足では体が育ちません。食事と乳腺の発達は無関係でもないのです。

「○○を食べれば、確実に乳腺が発達する」「12歳を超えてもまったく胸が成長しない。しかし○○を食べれば、病院に行かずとも必ず乳腺が育つようになる」「○○を食べれば、脂肪分を胸につけずに乳腺を育てられる。これによって、『脂肪は少ないけれども大きいバスト』をつくることができる」と考えることは危険です。

しかし胸によいといわれている食べ物をとることは、理想のバスト・トラブルのないバストをつくることに役立ってはくれるでしょう。食べ物のみに乳腺の発達を任せることはできませんが、食べ物の見直しはバストによい影響を与えるのです。

どんな食べ物がよい?~大豆イソフラボンに関して

「バストアップに効果的な食材」としてよく取り上げられるのが、「大豆イソフラボン」です。だれもが一度は耳にしたことのある名前でしょう。

大豆イソフラボンは、大豆製品によく含まれているものです。きなこや油揚げ、納豆や豆乳などにたくさん入っており、日本に昔から存在する食べ物のなかにその存在を確認することができます。

大豆イソフラボン(大豆製品)がバストアップに効果的だといわれている理由は、大豆イソフラボン(大豆製品)の持っている構造体にあります。大豆イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンと似たかたちを持っているのです。乳腺を育てるために必要な女性ホルモンとして「エストロゲン」があるため、このエストロゲンと似た構造体を示す大豆イソフラボンの摂取によって乳腺が育つ、というのが「大豆イソフラボン(大豆製品)はバストアップに効果を示す」と言われている理由です。

大豆イソフラボン(大豆製品)がエストロゲンに似た作用を示すことは、特に「エストロゲン様作用(えすとろげんようさよう)」と呼ばれます。また、大豆イソフラボンに代表される、「エストロゲンに似た作用を示す植物」は、「植物性エストロゲン」と呼ばれることがあります。

もっとも、大豆イソフラボン(大豆製品)の効果は非常に穏やかです。大豆イソフラボン(大豆製品)はエストロゲンそのものの代替品とはならず、本来のエストロゲンの1000分の1~10000分の1程度の作用しか見込めません。
ただ、大豆イソフラボン(大豆製品)には非常に優れた作用があることもたしかです。大豆イソフラボン(大豆製品)はエストロゲンと似た作用を示すものではありますが、エストロゲンの量が十分だと判断すると、エストロゲンの働きを鈍くする効果があるのです。「エストロゲンが少ないときはエストロゲンの補充役としてがんばり、エストロゲンが多い場合はエストロゲンの働きを制御する」という働きを持つため、大豆イソフラボン(大豆製品)は安全性の高いものだといわれているのです。

なお、安全性が高いことで有名な大豆イソフラボン(大豆製品)ですが、これも「摂取すれば摂取するほどよい」というものではありません。1日の摂取限度量の目安として、「75ミリグラム」とする数字が出ています。これは、「1日に150ミリグラムの大豆イソフラボンを5年間にわたり摂取させ続けていった結果、子宮内膜増殖症に罹患する人が多かった」というイタリアの研究結果によるところから定められた数字です。

「75ミリグラム」は、納豆2パック程度でとれてしまう量です。そのため、日々の食生活において、大豆イソフラボン(大豆製品)をとりすぎてしまっているのではないかと不安に思う人もいるかもしれません。しかしこれはあくまで「継続して食べ続けていったときの数字」です。日本国民全体の食生活を考えた場合、75ミリグラム以上を撮り続けている人の割合は5パーセント程度にすぎないとするデータもありますから、過度に心配する必要はないでしょう。

大豆イソフラボン(大豆製品)と同じように、「植物性エストロゲン」として働くものの代表例として「プエラリア・ミリフィカ」があります。これはタイを原産国とするクズの一種であり、大豆イソフラボン(大豆製品)とは比較にならないほどの高い効果を示します。この効果は、大豆イソフラボン(大豆製品)の1000倍~10000倍ともいわれています。
日本においては「食べ物」として使われることはほとんどなく、サプリメントなどのかたちで取り扱われていることが圧倒的に多いと思われます。

「乳腺を発達させたいから」ということでこのプエラリア・ミリフィカに手を伸ばす人もいますが、これはその強力な効き目ゆえ、副作用も報告されている成分です。取り入れる際は慎重さが求められます。

フジッコ「イソフラボンのチカラ イソフラボンの上手な摂り方Q&A」
Link

フジッコ「イソフラボンのチカラ §1:イソフラボンってなに?」
Link

女性ホルモンの働きを活性化させる? ボロンについて

もう1つ取り上げたいのが、「ボロン」です。これは女性ホルモンであるエストロゲンの働きをよくしてくれる成分と考えられています。「ホウ素」という名前で呼ばれることもあります。

このボロンの摂取によって、女性ホルモンが活性化し、バストアップをさせてくれるのではないかと期待されています。ボロンはキャベツによく含まれていますが、それ以外にもレーズンやリンゴによく含まれています。

さまざまな論調はありますが、ボロンは一般的に「熱に弱い」と考えられています。そのため、熱を通さないで食べる方が無難でしょう。幸い、ボロンがよく含まれている食材は生食に耐えうるものですから、食べにくさを感じることもありません。サラダなどにして摂取するのがよいでしょう。レーズンやアーモンドなどは、お酒のおつまみとしても活躍させることができます。ボロンが含まれている食べ物は、ほかの栄養価も比較的高いものが多いのもうれしいポイントです。

もっとも、食事において一番重要なのは「バランス」です。大豆イソフラボンやボロンの含まれているものだけを食べていくことは、体調不良の原因にもなります。「バランスの良い食生活をしていくなかで、大豆製品やキャベツなどを意識して取り入れる」という程度でよいでしょう。