胸は揉むと大きくなる? その根拠について

胸は揉むと大きくなる? その根拠について

「バストアップ方法」「胸のサイズを大きくする方法」を調べると、数多くの方法がひっかかってきます。そのなかの一つが、「胸を揉むことによってバストサイズアップをはかることができる」というものでしょう。

これの根拠について見ていきましょう。

「胸は揉むと大きくなる!」その意見を支持する声について

「胸は揉むと大きくなる」と考える人は比較的多いものです。たとえば、LCラブコスメ(株式会社ナチュラルプランツ)が2011年に489名を対象として、「胸は揉むと大きくなると思うかどうか」について聞いたアンケート結果では、半数を超える270名が「そう思う」と答えています。

このような考えには、「根拠」があります。

バスト部分に栄養を運ぶための役割を担うものとして、「血液」があります。血液に含まれている赤血球は酸素と栄養をバストの細胞に届け、老廃物と二酸化炭素を受け取ります。ままた、「バストを揉むこと」は結構を良くする効果があると考えられています。血行を良くすることによって効率よくバストに栄養と酸素を送り届けることができるようになるため、バストが育つという理屈です。

加えて、「恋人に胸は揉んでもらうことによって、バストサイズアップをはかることができる」と考える向きもあります。恋人に胸を揉んでもらうことによって女性ホルモンであるエストロゲンが活性化するため、胸が大きくなるというのがその理由です。

さらに、「人間は、よく動かした部位が育つ」という事実もあります。このため、「胸を揉み、刺激することで大きくなる」と考える人もいるかもしれません。

実際、「バストサイズアップの方法」として、「揉む=バストマッサージをすること」は非常によく取り上げられています。バストサイズアップに関しての記事ではほぼ確実に、「胸を揉むことで胸を大きくできる、その方法はこのようなものだ」とする内容が書かれています。

2019年の1月には、「実際に胸を10000回揉んでみる。揉む前と揉んだ後のバストサイズを比較する」という企画が行われました。
この結果、アンダーバストがマイナス5センチ、トップがプラス1センチとなり、2カップもサイズがアップしたという数値が出されました。

このようなことを見ていると、「バストを揉むことでバストサイズがアップする」という説には、一定の根拠があるように思われます。

LCラブコスメ(株式会社ナチュラルプランツ)「揉むと大きくなるって本当?嘘?簡単に楽しくバストアップする方法を紹介!」
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「胸は揉んでも大きくならない」とする説について

ただ、「胸は揉んでも大きくならない」とする説もあります。

たしかに揉むことによって血行はよくなりますが、その効果がどれくらいの間続くかは未知数です。バストマッサージによって一時的に血行は良くなるかもしれませんが、ずっとその状態が続くわけではありません。しかしだからといって、一日中揉み続けているのは現実的ではありません。

「自分でバストサイズアップマッサージをしても効果がないけれど、恋人に揉んでもらうことによって効果があがる」とする説もあります。しかしこれも、それほど根拠のある話ではありません。
たしかに人は恋をすることによってきれいになり、肌が美しくなるなどの変化が見られます。しかしこのような変化も、バストサイズアップに直結するとは極めて考えにくいのです。

もしバストサイズアップに直結していると判断されるほどの変化が認められるのだとしたら、恋人のいる人はみな巨乳になり、恋人がいたことのない人は全員胸が育たないはずです。しかし実際にはそのようなことはなく、恋愛経験がある人でも胸が育っていない場合もあれば、恋愛建研がなくても大きな胸を持っている人もいます。

「体の部位は、使えば使うほど大きくなる」という論調は、ある意味では真実です。筋肉は使うことによって太くたくましくなっていきます。そのため、「揉む」という刺激を与えることで、胸も大きくなるように考えてしまいがちです。

しかし、胸の大部分は「脂肪」で出来ています。胸を構成している要素のうちの90パーセントは脂肪であり、残りの10パーセントが「乳腺」です。脂肪は刺激を与えたからといって太るものではありません。また、乳腺も外から揉むことによって大きくなるようなものでもありません。

「刺激することによってバストサイズアップをはかろう」と考えるのであれば、「胸筋を鍛える」という方向になるでしょう。胸筋は「筋肉」ですから、上で紹介したように、使えば太くなります。鍛え上げられた胸筋は胸を体前面に押し出す効果がありますし、またバストの型崩れを防ぐ効果もあります。その意味では有用ですが、胸筋を鍛える際は、「揉む」という方法ではなく、腕立て伏せなどを行う必要があります。

「10000回揉んだら実際に胸が大きくなった。だから揉むことには効果がある」とする実験結果も、医師によって否定されています。
私たちの体内には、たくさんの水分があります。この水分はもみほぐすことでたやすく移動します。「アンダーが減った」というのも、この「水分の移動」によるものではないかと医師は指摘しています。つまり、水分の動きによって一時的に胸が大きく見えているだけのことであって、バストサイズそのものが根本的にアップしたわけではない、と考えているのです。

美ST ONLINE「【SNSで話題】悲報…「おっぱいは揉むと大きくなる」に医学的根拠なし!」
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現在は後者の意見の方が優勢である

このように、「胸は揉むと大きくなる」とする説と、「胸は揉んでも大きくならない」とする説の2つがあります。

どちらも根拠があるように見せる説ではありますが、現在優勢なのは後者の意見です。

前者の意見はどうしても「個人的な体験談」の域を出ません。また、根拠自体が薄弱であり、その「根拠」に対する反論も出ています。前者の意見を指示する専門医はまったくと言っていいほどおらず、医師の多くは後者の意見を支持しています。

このため、「胸は、揉むことで大きくなる」という説は、あくまで個人的な体験談・都市伝説の域を出ないと考えるべきでしょう。

そもそも、胸が大きくなる要因はいろいろあります。
たとえば、食事です。バストを構成する要素のうちの90パーセントは「脂肪」であるため、脂肪をつければ(つまり太れば)その分胸は大きくなります。また、女性ホルモンであるエストロゲンに似た構造体を持つ食べ物(大豆やプエラリア・ミリフィカ)を摂取したことで胸のサイズが大きくなったという可能性も否定できません。

バストサイズは15歳くらいまでの間にある程度の完成を見ますが、これも個人差があるものです。15歳をすぎてからでも胸が育つ人もいますから、このような「自分自身の体の成長」によってバストサイズが大きくなった可能性もあります。

さらに、「バストサイズアップをはかりながら、ダイエットもしていきたい」ということで、胸筋を鍛える運動などを組み合わせていた場合、胸筋がついたことによって胸が大きくみえるようになったと考えることもできます。

このように「胸が大きくなる要因」は実にさまざまです。また、このうちのどれか一つが原因なのではなく、さまざまな要因が複合的に絡み合って、胸のサイズが大きくなる可能性も十二分に考えられます。このため、「揉む」という方法を組み合わせていた場合であっても、「揉んだから大きくなった」と断言することはできないのです。

バストケアマッサージは無意味ではない

ただ、だからといって、バストケアマッサージそのものがまったく意味のない行動であるとまではいえません。

バストケアマッサージは、自分の体を労わる行為です。これを行うことによって精神的にリラックスすることができます。また、パートナーに胸を揉んでもらうことはコミュニケーションの一つでもあり、2人の仲を深めることに役立ちます。
さらに、バストケアマッサージを行う際にバストケアクリームなどを上手に使うことによって、胸に潤いを持たせたり、触り心地の良さを出したりすることもできます。「胸を揉むことによって、だれでも確実にバストサイズアップができる」とまではいえませんが、バストケアマッサージにもメリットはあるのです。正しい方法を学んで、自分自身の手やパートナーの手でバストケアマッサージを続けていくとよいでしょう。

なお、「確実に胸を大きくしたい」と考えるのであれば、豊胸手術が選択肢として入ってきます。ただしこれはお金もかかりますし、精神的な抵抗感を持つ人もいるでしょう。

「見た目の胸の大きさを変えたい」ということであれば、胸を大きく見せられるブラ(パットを入れられたり、ワキ~胸のお肉を胸部中央に寄せたりできる)を使うことをおすすめします。また、あわせて、「眠るときにつけるブラ」も取り入れるとよいでしょう。ナイトブラと呼ばれるこれは、直接的にバストサイズをアップさせる効果は期待できないものの、胸の型崩れを防ぎ、胸がワキなどに流れるリスクを防ぐことができるものです。