「胸が大きくなるサプリ」は本当にあるの? その効果と実際

「胸が大きくなるサプリ」は本当にあるの? その効果と実際

「胸を大きくしたい」「バストアップをはかりたい」「豊かな胸を作り上げたい」と考える人にとって、「胸が大きくなるサプリ」という単語は、非常に魅力的にうつるものでしょう。では、本当に「胸が大きくなるサプリ」は存在するのでしょうか?

そしてその効果と実情について紹介していきます。

日本には「胸が大きくなるサプリ」は存在しない

結論からいうと、日本において「胸が大きくなるサプリ」は存在しません。

これには薬機法(「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」。旧「薬事法」)が関係しています。

この法律は、その名前の通り、医薬品や医療機器などの品質や安全管理に関して述べた法律です。

そしてそのなかにおいては、(サプリメントを含む)健康食品についての言及もあります。このなかで、健康食品が謳える効果効能について、「特定の部位を増やしたり強くしたりことを謳うことはできない」とされているのです。「胸が大きくなる」というのは、まさにこの「特定の部位を増やしたり」にあたるため、サプリメントではこれを謳うことができません。

そのため、「バストアップサプリ」「胸が大きくなるサプリ」とされている商品の公式ホームページ内では、基本的には「この商品を使ってバストアップができる」「これを飲めば胸が大きくなる」などの言い方はしていないはずです。そのように見える表現(「女子力がアップする」「ふっくら」)などにとどめられているのが常ですし、「効果・効能」に見えるような部分でも「あくまで個人の感想です」などの表記に留まっていることが圧倒的に多いかと思われます。

一部のアフィリエイトサイトなどでは、「胸が大きくなるサプリ」「バストアップサプリメント」などの表記が見られますが、「これを飲んだらだれでも胸が大きくなる」というサプリメントは存在しませんから、過信するのは危険です。

なお、「胸が大きくなるサプリ」とは少し異なりますが、「バストアップクリーム」と呼ばれるものも同様です。それを塗れば胸が育つというクリームも存在しません(ただし、バストアップマッサージをするときに、指触りを滑らかにしたり、良い香りで心をほっとさせてくれたりする効果は期待できます)。

現在、外的な働きかけによって「確実に胸のサイズをアップさせること」が可能なのは以下の2つだと考えられます(内部からのアプローチならば、胸部分の筋肉をつけたり、また単純に脂肪を増やしたりすることが有効です)。

豊胸手術

シリコンや脂肪、あるいはバッグなどを挿入してバストアップをする方法。成功すればだれでも確実にバストアップができるし、下着を外しても胸のサイズを維持することができます。ただし、永続性がない手術もあるし、お金もかかります。また、精神的なハードがやや高いといえます。

ブラジャーなどで物理的に底上げをする

補正下着やブラジャーを使って、物理的にバストを底上げする方法です。現在は下着の技術も非常に上がっていて、

  • ワキなどに流れがちな贅肉をバストの方に持って行って、それを胸の肉として盛る
  • ばれにくいパットを使ってバストの厚みを出す
  • バスト下部から胸を持ち上げるようにして使うパットを採用している
  • 胸の谷間ができるように、バスト中央に向かって胸の肉を寄せる

などのブラジャー(補正下着)が出ています。これを使えば、物理的に胸を大きく見せることができるようになります。

「盛りブラ」などのような言い方をされることもあります。
ただこの方法の場合、当然のことながら、ブラジャーを外せば胸のサイズは元に戻ることになります。

胸が大きくなるサプリの内容物について

胸が大きくなるサプリは、薬事法の絡みもあって、「存在する」とは言えないものとなっています。
ただそのなかでも、「効果がある」と言う意見も耳にすることでしょう。

もちろん、人の感じ方については否定することはできません。また、「胸が大きくなるサプリ」と言われるもののなかには数多くの成分が配合されているため、これを摂取すること自体には意味があります。「それを飲めば確実に胸が大きくなる」とはいえなくても、「胸を育てることに関係するかもしれない成分」が入っていることは多く、栄養補給のために飲むのであれば意味はあります。

胸が大きくなるサプリのなかには、よくプエラリア・ミリフィカ(後述します)が含まれています。それ以外にも、たんぱく質が含まれていたり、コラーゲンが含まれたりしているものなどがあります。大豆が配合されたサプリメント類もあります。

それぞれの成分について

胸が大きくなるサプリとされているものによく配合されている成分について見ていきましょう。

たんぱく質

たんぱく質は、私たちの体を支えるもっとも重要な成分のうちのひとつです。たんぱく質は、私たちの肌や筋肉の原材料となるものであり、すべての基礎ともなるものです。これが足りなくなると肌はかさつきますし、筋肉もつきにくくなります。

バストアップの方法のひとつとして、「バスト部分の筋肉(胸筋)を鍛える」というものがあります。筋肉の分、当然バストには厚みができます。また、この方法の場合、胸筋の上にのることになる脂肪も型崩れしにくくなります。この筋肉作りのために役立つのがたんぱく質です。たんぱく質が不足しているときに運動をしても、うまく筋肉はつきません。
加えて、たんぱく質の摂取は、免疫力を高めることにも役立ちます。

「運動と組み合わせてバストアップをはかりたい」と考える人にとって、たんぱく質を配合したサプリメントは非常に頼りになるものでしょう。

なお、たんぱく質を補給するためのサプリメントは、「胸が大きくなるサプリ」というかたちだけではなく、「たんぱく質のみを効率的に摂取するサプリメント」というかたちで出されていることが非常に多いといえます。ドリンクもあるため、運動の前に摂取するとより良いとされています。

なお、たんぱく質は英語で「プロテイン(protein)」と呼ばれます。

ただ、日本では、「たんぱく質=食事などからとれる栄養素としての単語」、「プロテイン=たんぱく質を補うためのサプリメント」として使い分けられているケースが多いように思われます。

コラーゲン

コラーゲンは、バストのハリを保つために非常に重要な成分です。コラーゲンは私たちの体の中にもとから存在しているものであり、ヒアルロン酸やエラスチンとともに肌の若々しさを保つために役立っています。また、ひざ関節などにも存在し、関節の動きを滑らかにする役目も持っています。

コラーゲンは非常に知名度の高い成分であるため、「年をとっていくと、体内に存在するコラーゲン量が減っていくこと」もまた広く知られています。

加齢とともにコラーゲン量が減っていくのは事実であり、それによって顔はシワができやすくなるし(コラーゲン量の減少以外にも、シワができる要因はあります)、バストはハリを失いますし、関節は動かしにくくなります。

このような事実があるため、「コラーゲンを外側から補充する方法」は長く注目されてきました。バストケアクリームのなかにも、コラーゲンを配合しているものは数多くあります。

コラーゲンを配合した基礎化粧品やバストケアクリームを塗ることで、肌はしっとりと潤います。コラーゲンには高い保湿効果が見込めるからです。ただ、コラーゲンを塗ったからといって、それが直接的にバストアップに繋がったり、肌のハリを甦らせたりすることはありません。

コラーゲンは「飲む」というかたちでも多く利用されています。「胸が大きくなるサプリ」といわれるものに配合されている場合は、このかたちで摂取することになります。

ただ、コラーゲンは経口摂取すると分解して吸収されるため、「バスト部分を選択して、バスト部分のコラーゲンとして働く」ということはありません。もっとも、現在は「低分子コラーゲン」と呼ばれるものも出ています。これは従来のコラーゲンよりもずっと小さい分子で構成されたコラーゲンです。まだ研究途上ではありますが、これに関しては、「経口摂取することで意味があるのではないか」とする結果も出ています。

大豆イソフラボンなど

胸が大きくなるサプリとされるものに配合されている成分には、「女性ホルモン」と深く関わるものがあります。それについて見ていきましょう。

胸を育てるために関わってくるホルモンとして、女性ホルモンである「エストロゲン」があります。自然界に存在するもののなかには、この女性ホルモンと似た構造体をしているものがあります。それをサプリメントとしてとれば、エストロゲンと似た作用が期待できるのではないかと考えられています。あくまで体感的なものであり統計をとったわけではありませんが、一般的に、胸が大きくなるサプリとされるサプリメントではこちらに注目したものが多いかと思われます。

大豆イソフラボンやプエラリア・ミリフィカはその代表例です。

ただ、大豆イソフラボンの場合は、本物のエストロゲンに比べるとその効果は非常にマイルドです。
プエラリア・ミリフィカは非常に強力だといわれていますが、副作用も多数報告されているため、扱いに注意が求められるものでもあります。

サプリメントのすべてが、「まったく効果がないもの」だとはいえません。ただし、「これを飲んでいればだれでもバストアップができる」というサプリメントは存在しませんし、成分によっては副作用が出る場合もあります。

栄養補給のためのものとして使う分には有用ですが、過信しすぎることは禁物ですし、リスクがある成分も配合されているものもあることも理解したうえでサプリメントと付き合っていかなければなりません。